思考の足あと

何を考え、感じていたのか。

彩花(さいか)

多分衝動に突き動かされて描くくらいがちょうどよくて、そうすることでようやっと自分の感情のようなものが少し表現出来るのではないかと思う。

だから義務感などに駆られてやるようでは何も進展しないし、むしろ袋小路に追いやられるだけなのではないか。

でも打算的な描きたい気持ち─正確には理性─と衝動は独立しているので、頭では描きたいと思っていてもやる気が伴わない時が多々ある。つまりは自分の絵描き生活というのは感情に振り回されていて、それこそルーチン化は不可能。仕事にする気などはないが、したとしても上手くいかないだろう。そこに自分の感情が付きまとい続けるなど普通に考えればあり得ない。

絵を描きたくてアニメーターになったのはいいが、自分の描きたいものが描けなくて苦悩するなどはよく聞く葛藤だが、これは非常に近い例だと思う。

別に自分が画家などという大層な肩書を名乗ることはあり得ないし、どう間違えてもイラストレーターだろうとも思う(定義的な話は別として)だけれど、描きたいものがあるという気持ちは大事にしたいと思う。

世間一般のイラストレーターはどんな気持ちをもって描いているのか、少し気になるところである。