この夏は、まあ悪くなかったんじゃないかと思う。
島にも行けたし、汗もいっぱいかいた。何かと夏の成分を摂取できた。
こういうふうに、これからの人生は、平日のルーティンワークは記憶から除外されて、休日だけが思い出として残ってくんだと思うと悲しい。
無為に過ごしている日々に危機感を感じなくなっていくのも、あれほどまでに腹立たしかった手続きに無関心になっていくのも、全て途方のない大きな何かに飲み込まれてしまう予兆に他ならないと、強く思う。
いつも、何かから自分を守るために布団を被る。何かを忘れようと眠りにつく。