VoiceMeeterBananaというMIXソフトを用いてゲーム音声とマイク音声をミックスし、Discordの入力からゲームの音を流しながら画面共有を行う方法です。今回はDiscordを想定して記事を作成しましたが、Discord以外でも同様の設定で動くと思います。
keyword: Discord VoiceMeeterBanana アプリケーションウィンドウ 暗転 画面共有できない
背景
目的は画面共有しながらDiscordで通話することです。
本来Discordには元から画面共有機能が備わっており、アプリケーションウィンドウで共有すればゲームの音声も乗せることができるのですが、一部のゲームではアプリケーションウィンドウモードだと画面が暗転してしまうという事態が発生します。そこで、そういったゲームでも音声を乗せながら画面共有をすることを目的とします。
解決方法をちょっと検索したのですが、ピンポイントにこの問題について扱っている記事がなかったのと、どうにも余分なところまで設定してしまっていたり、ボタンの解説などが抜けてしまっているものが多かったのがこの記事の作成動機です。
具体的には、全体画面で画面共有(これは音が乗らない)をして、ミキサーで拾う音を取捨選択するという事をします。
ミキサーでやりたいことの概念図はこんなかんじ
一応今回はDiscordを想定してゲーム音声を乗せながら画面共有する方法を書きますが、Discord以外でも同様の設定で動くと思います。 また、PC環境はWindows10です。Windowsであれば他のverでも動くと思いますが、Mac他は未確認です。
注意事項
この設定を行うと、普通にボイスチャットを行う時でもMixソフトを立ち上げるか、設定を元に戻さなくてはいけなくなります。
僕の場合別に大した設定でもないので毎回設定しなおしてますが、それが嫌だっていう場合はやめておいたほうが賢明です。
方法
1.VoiceMeeter Bananaのインストール
ミキサーであるVoiceMeeter Bananaのインストールをします。
URL:https://www.vb-audio.com/Voicemeeter/banana.htm
DLしてインストールしたら再起動を求められるのでおとなしく再起動してからアプリを起動すると以下のような画面が出てきます。
これが出たらインストールは無事完了です。
2.それぞれの入出力設定
それぞれのアプリで入出力設定をします。最初の概念図にVoiceMeeter Bananaを当てはめてちょっと具体的にするとこう
赤字はそれぞれ割り振られた名前です。①~⑤までの入出力を設定すりゃよさそう。
まずPC画面右下のタスクバーにあるサウンドマークを右クリックして「サウンド」を開きます。
再生のタブ
・VoiceMeeter Aux Input を既定の通信デバイスに設定
・VoiceMeeter Input を既定のデバイスに設定
録音のタブ
・VoiceMeeter Output を既定のデバイスに設定
続いて①と⑤はVoiceMeeter Banana側から設定します。
画面ごちゃごちゃしてるけど、①と⑤って書いてあるところクリックするとデバイス設定ができるので
①ではいつも使ってるマイクを
⑤では自分が音を聞きたいデバイス(スピーカーとかヘッドフォンとか)を選択。
これで入出力設定は終わり。
ちなみに図で□に入ってる文字はそこでその入出力の設定ができるよってことです。ここらへんの具体的な設定は最後に説明したい。
3.MIX設定
それでは入出力の設定までできたので、あとはどうMIXするかの設定です。
前の図の再掲ですが、結局
①HARDWARE INPUT1 → ④B1へ
②Voicemeeter INPUT → ④B1と⑤A1へ
③VoicemeeterAUX INPUT → ⑤A1へ
ってことなので、
これも再掲なんだけど、このピンクの四角で囲まれた「どこにつなぐか」通りに設定すればいいの…わかります?
この「どこにつなぐか」はINPUTをどこへOUTPUTするか、つまり音の行き先を決めることができます。
これで一通りの作業は終了なので、ひとまず目標だったゲーム音声を拾いながら流すことはできるはずです。
4.細かい設定
それでできたはいいけど、まだ細かい設定があるのでここも確認しとくといいですよ
・声の閾値について
最近の通話アプリ(Discordも含む)だと、一定以下のボリュームの声を自動でカットしてくれる機能(音声の閾値設定機能)があります。しかし、今回の方法だと無理やり通話アプリの入力にゲームの音声も持ってきているわけで、従来の閾値のままではゲームのBGMなどが小さくてカットされてしまう恐れがあります。なので通話アプリの閾値を思いきり下げましょう。
…それだと今度はマイクが小さな音まで拾って大変、という事になりますね?(ぼくはなりました)それを解決するためにVoiceMeeter Banana側でマイク音声に閾値を設けます。ひとつ上の画像の左にしきい値って書いてあると思うんですけど、ここがマイクの閾値にあたるので、これを調節してあげればおっけーです。
・ボリューム調整について
これもいっこ前の画像使って説明するんだけど、それぞれボリューム調整できます。バーってこれね
基本的に全部図に書いてあるからなんとなくわかるかなって思うけど、例えば
Case1.じぶんのマイク音量が大きい
→一番左のバーで調整できる
Case2.つうわあいての音が大きい
→右から5番目のバーで調整できる
みたいな感じ
・MIX先の変更について
このどこにつなぐかを変更することで音声の出力先を決められるわけなので、例えば一番左のマイクインプットのところで⑤A1(スピーカー出力)につないであげれば、自分の声がモニタリングできます。
逆にやってはいけない例としては、③VoiceMeeterAUX INPUT(通話出力)を④B1(通話入力)につなげることです。これをやると通話出力から出た相手の声がそのまま通話入力へとつながり、ハウリングの原因になります。
・そのほかの入出力設定方法
今回はここのサウンドでくくられてる部分を全部Windowsのサウンド設定から設定しちゃったけど、通話入力と通話出力は別に通話アプリ側からも設定できるよ
例えばDiscordなら
歯車マーク→アプリの設定→音声・ビデオ
から入力デバイス、出力デバイスの部分をDefaultから変えればok
入力デバイス:VoiceMeeter Output (④B1にあたる部分)
出力デバイス:VoiceMeeterAUX Input (③にあたる部分)