思考の足あと

何を考え、感じていたのか。

在りし日

僕らの種に刻まれた帰るべき場所。行ったことも見たこともない景色に抱く淡い郷愁。きのう、何食べたかな。ネオンライトが囁き声のように光ってる。乾いた路地に雑踏の雨。青が地の色だけど、彩度を上げてくすめてる。コソコソ。ここはそういう場所だ。例えば馬車に寄りかかってる女の子でも良い。夕焼けがバックだとなお掻き立てられる。例えば知らない約束をした丘。ベタだけど通学路など。

そして最後にはやはり、郷愁の完結する場所。主体の背中、灰色の砂漠。汚れたコート。手編みのマフラー、誰のだっけ?