思考の足あと

何を考え、感じていたのか。

フウセンカズラと虚無について

 歪んだ自己愛を持っている。

褒めて伸びるタイプなんて甘えたことを言ってはいるが、つまり自身が最も大事で他はどうでもよくて結果よりも自分を重視してしまうのだろう。

 何かに失敗しても、君のせいじゃないだとか、お前はよく頑張ったとか、そういった肯定の言葉で満たされてしまうような人間であるし、それに飢えて生きている醜い生き物である。

 この酷く歪んで肥大しきった自己愛は、外界からの刺激に最も敏感に反応し、時には過去の自分を否定することさえ許さない。「お前は前よりも絵が上手くなった」と言われれば、では過去の自分の絵を、お前は下手だと内心嘲っていたのかといらぬ勘繰りをし、褒められている言葉をうまく消化できないままに宙に浮かしては偽物の誠意でいっぱいに、ありがとうなどと返事をする。

 なにもない所で、自分のことを意識などもしてない連中が、誰かを褒めていたなら、敵対心を内に燃やし、心の中でケチをつけては優越感に浸る。明らかに自分より大層なことをやってのけた人を目の当たりにすれば、酷く落ち込み、もしもの世界を夢想する。

 

なんて小さく醜い人間なのだ。

私はそういう人間なのだ。